登録支援機関の費用相場はいくら?委託料の内訳と選び方のポイント

登録支援機関の費用相場はいくら?委託料の内訳と選び方のポイント

「登録支援機関に委託すると、毎月いくらかかるのか」——これは特定技能外国人の受入れを検討する企業が、最初に直面する疑問のひとつです。

出入国在留管理庁の調査によると、登録支援機関への支援委託費は1名あたり月額平均28,386円です。ただし、この金額はあくまで平均値であり、実際には月額15,000円〜50,000円と大きな幅があります。

この記事では、登録支援機関の委託費用の相場と内訳、料金体系の違い、そして費用対効果の高い登録支援機関の選び方について詳しく解説します。


目次

登録支援機関とは?委託が必要な理由

特定技能1号の外国人を受入れる企業には、「義務的支援」と呼ばれる10項目の支援を実施する義務があります。この義務的支援を自社で行うか、登録支援機関に委託するかを選択できます。

自社で義務的支援を実施するには「過去2年間に外国人の受入れ実績がある」「外国人が理解できる言語で支援できる体制がある」などの要件を満たす必要があるため、初めて外国人を採用する企業のほとんどが登録支援機関への委託を選択しています。

実際、特定技能外国人を受入れている企業の約8割が登録支援機関に委託しているというデータもあります。


【相場一覧】登録支援機関にかかる費用

登録支援機関に委託する費用は、「初期費用(1回のみ)」と「月額費用(毎月発生)」の2つに分かれます。

初期費用の相場

費用項目相場(1名あたり)内容
事前ガイダンス実施費1万〜3万円入国前に行う労働条件等の説明
生活オリエンテーション実施費1万〜3万円入国後の生活ルール・マナーの説明
出入国時の送迎費1万〜3万円空港への出迎え・見送り
住居確保の支援費0〜5万円物件探し・契約の補助
初期費用合計3万〜15万円

登録支援機関によっては、初期費用を月額費用に含めて「初期費用ゼロ」としている場合もあります。見積もり比較の際は、初期費用の有無を必ず確認してください。

月額費用(支援委託費)の相場

料金帯月額(1名あたり)サービス水準の目安
低価格帯15,000〜20,000円義務的支援の最低限の実施
中価格帯(最多)20,000〜30,000円義務的支援+定期訪問・電話対応
高価格帯30,000〜50,000円義務的支援+手厚いサポート(24時間対応・多言語相談等)

業界平均は約28,000円/月です。 年間にすると1名あたり約34万円になるため、3名を受入れる場合は年間約100万円のランニングコストとなります。


料金体系の2つのパターン

パターン①:月額一括型(定額制)

毎月定額を支払い、義務的支援10項目のすべてが含まれるパターンです。最も一般的な料金体系で、予算計画が立てやすいのがメリットです。

パターン②:項目別支払い型(従量制)

義務的支援の各項目に単価が設定されており、利用した分だけ支払うパターンです。「定期面談は自社で行い、書類作成だけ委託したい」といった使い方が可能ですが、結果的に月額一括型より高くなるケースもあるため注意が必要です。

おすすめは月額一括型です。 義務的支援はすべて実施する必要があるため、項目を選んで省略することはできません。定額制のほうがトータルコストを把握しやすく、予算管理が容易です。


登録支援機関の選び方|費用だけで選ぶと失敗する

「一番安いところに頼めばいい」と思われがちですが、実際には委託費が安すぎる登録支援機関はサービス品質に問題があるケースが少なくありません。

選び方の5つのチェックポイント

① 対応言語: 受入れ予定の外国人の母国語で対応できるか。ベトナム語・インドネシア語・ミャンマー語など、対応言語を事前に確認してください。

② 定期面談の実施方法: 3ヶ月に1回の定期面談は義務ですが、「電話だけ」「オンラインのみ」の機関と、「毎回訪問」の機関では外国人の安心感が大きく異なります。

③ 緊急時の対応体制: 夜間・休日に外国人からのSOSに対応できるか。24時間対応の登録支援機関は限られますが、トラブルは業務時間外に起きることが多いです。

④ 行政書士資格の有無: 2026年の行政書士法改正により、行政書士資格を持たない者が在留資格申請の書類を作成することは原則禁止となりました。登録支援機関に行政書士が在籍しているかどうかは、今後ますます重要なポイントになります。

⑤ 過去の受入れ実績: 特に自社と同じ業種での支援実績があるかを確認してください。介護と建設では求められる支援内容が異なるため、業種経験のある機関を選ぶべきです。

費用を抑えるための3つの方法

  1. 複数名を同時に受入れて割引交渉する — 3名以上の場合、1名あたりの月額が割引されるケースがあります
  2. 一部の支援を自社で実施する — 定期面談は自社で行い、書類作成のみ委託するなど、ハイブリッド型の契約を検討する
  3. 将来的に自社支援への移行を見据える — 受入れ実績が2年を超えたら、自社支援への切り替えを検討。登録支援機関への委託費(年間24万〜48万円/名)をゼロにできます

よくある質問(FAQ)

Q. 登録支援機関の変更は可能ですか?

はい、いつでも変更可能です。現在の登録支援機関のサービスに不満がある場合、別の機関に切り替えることができます。ただし、変更時に出入国在留管理庁への届出が必要です。

Q. 支援委託費は外国人本人に負担させてよいですか?

いいえ、支援委託費を外国人本人に負担させることは禁止されています。 給与からの天引きや、支援費用を名目とした控除も認められていません。支援委託費は全額、受入れ企業が負担する必要があります。

Q. 登録支援機関と人材紹介会社は同じですか?

別のものですが、両方の機能を兼ねている会社も多くあります。人材紹介会社は「外国人を探して紹介する」のが業務、登録支援機関は「受入れ後の義務的支援を実施する」のが業務です。紹介と支援をワンストップで依頼できる会社を選ぶと、窓口が一本化されて効率的です。


まとめ

登録支援機関への委託費用は月額平均28,000円/名ですが、料金だけで選ぶと「安かろう悪かろう」になるリスクがあります。対応言語、緊急時の体制、業種経験など、サービス品質を総合的に比較した上で選定してください。

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