特定技能の在留資格申請の流れ|必要書類・審査期間・よくある不備【2026年版】
特定技能の在留資格申請の流れ|必要書類・審査期間・よくある不備【2026年版】
特定技能外国人を採用するには、出入国在留管理庁(入管)への在留資格申請が必要です。この申請は特定技能制度の中で最も複雑な手続きであり、書類の不備が不許可の最大の原因となっています。
この記事では、在留資格申請の流れを5つのステップで解説し、必要書類のチェックリスト、審査期間の目安、よくある不備のパターンまで網羅します。
申請の種類:3つのパターン
外国人の現在の状況によって、申請の種類が異なります。
| パターン | 申請の種類 | 対象者 | 審査期間 |
|---|---|---|---|
| ① 海外から呼び寄せる | 在留資格認定証明書交付申請 | 海外在住の外国人 | 1〜3ヶ月 |
| ② 国内で在留資格を変更する | 在留資格変更許可申請 | 留学生・技能実習生等 | 1〜2ヶ月 |
| ③ 在留期間を更新する | 在留期間更新許可申請 | 既に特定技能で在留中 | 2週間〜1ヶ月 |
【5ステップ】申請の流れ
STEP1:事前準備(必要書類の収集)
申請に必要な書類は大きく「外国人に関する書類」「受入れ企業に関する書類」「雇用契約に関する書類」の3カテゴリに分かれます。
外国人に関する書類:
- パスポートの写し
- 在留カードの写し(国内在住の場合)
- 履歴書(学歴・職歴)
- 技能試験の合格証明書
- 日本語試験の合格証明書(N4以上 or JFT-Basic)
- 健康診断個人票
- 顔写真(4cm×3cm)
受入れ企業に関する書類:
- 登記事項証明書(法人の場合)
- 決算書(直近2期分)
- 役員の住民票の写し
- 社会保険の加入証明(健康保険・厚生年金・雇用保険)
- 納税証明書(法人税・消費税等)
- 特定技能所属機関の概要書
- 分野別の追加書類(介護:協議会加入証明書、建設:受入計画認定通知書 等)
雇用契約に関する書類:
- 雇用契約書の写し(外国人が理解できる言語の翻訳版を添付)
- 雇用条件書
- 日本人の報酬額を示す書類(賃金台帳等)
- 1号特定技能外国人支援計画書(登録支援機関への委託契約書を含む)
書類の総数は80〜120枚になることも珍しくありません。
STEP2:申請書の作成
収集した書類をもとに、所定の申請書を作成します。申請書は出入国在留管理庁のウェブサイトからダウンロードできます。
2025年3月からオンライン申請(在留申請オンラインシステム)が利用可能になっており、入管の窓口に出向かずに申請できるようになりました。ただし、初回利用時にはオンラインシステムの利用申出が必要です。
STEP3:入管への申請(提出)
申請書と添付書類を管轄の地方出入国在留管理局(または支局・出張所)に提出します。
申請できる人:
- 外国人本人
- 受入れ企業の職員
- 申請取次行政書士
- 登録支援機関の職員(申請取次の届出をしている場合)
行政書士に依頼した場合、企業の担当者が入管に出向く必要はありません。
STEP4:審査(入管による審査)
申請後、入管が書類を審査します。追加資料の提出を求められる場合は「資料提出通知書」が届きます。通知が届いたら、指定された期限内に追加資料を提出してください。
審査期間の目安:
| 申請の種類 | 標準処理期間 | 実際の所要期間 |
|---|---|---|
| 認定証明書交付申請 | 1〜3ヶ月 | 繁忙期は3ヶ月以上かかることも |
| 変更許可申請 | 2週間〜1ヶ月 | 書類不備がなければ1ヶ月以内 |
| 更新許可申請 | 2週間〜1ヶ月 | 通常は2〜3週間 |
STEP5:結果の受領と入国・就労開始
認定証明書交付申請(海外から呼び寄せる場合):
- 認定証明書が企業に届く
- 認定証明書を外国人に送付
- 外国人が在外公館(日本大使館・領事館)でビザ(査証)を取得
- 入国・就労開始
認定証明書の有効期限は交付日から3ヶ月です。期限内に入国しないと無効になるため注意してください。
変更許可申請(国内の場合):
- 変更許可通知が届く
- 入管で新しい在留カードを受け取る
- 就労開始
よくある不備・不許可の原因5選
① 報酬額が日本人と同等以上であることの説明不足
最も多い不許可原因です。単に「月給○万円」と記載するだけでは不十分で、同じ業務に従事する日本人の賃金台帳を添付し、同等以上であることを具体的に説明する必要があります。
② 支援計画書の記載不備
支援計画書は義務的支援10項目すべてについて、具体的な実施方法を記載する必要があります。「実施する」とだけ書いて具体的な方法が記載されていないと、不備として差し戻されます。
③ 社会保険・税金の未納
企業の社会保険料や法人税に未納がある場合、不許可になります。申請前に未納がないか確認し、もし未納がある場合は完納してから申請してください。
④ 雇用契約書と申請書の内容の不一致
雇用契約書に記載された報酬額・業務内容と、申請書に記載された内容が一致していないケースがあります。記載ミスによるものが多いですが、入管は厳密にチェックするため注意が必要です。
⑤ 翻訳書類の不備
雇用契約書や雇用条件書は、外国人が理解できる言語に翻訳した書面を添付する必要があります。翻訳が不正確だったり、翻訳版が添付されていなかったりすると不備になります。
不許可になった場合の対処法
不許可の場合、入管に「不許可の理由」を聞くことができます(入管窓口での口頭説明)。理由を把握した上で、書類を修正し再申請することが可能です。
ただし、再申請にも時間がかかるため、外国人の入社予定日に間に合わなくなるリスクがあります。初回で確実に許可を取るために、行政書士への依頼を検討してください。
▶ 行政書士費用の詳細は「特定技能ビザ申請の費用」をご覧ください。

申請を効率化するためのポイント
オンライン申請を活用する
2025年3月から在留申請オンラインシステムが本格稼働しています。窓口に出向く手間が省け、申請書類の提出状況もオンラインで確認できるため、積極的に活用してください。
書類チェックリストを作成する
申請書類は膨大なため、提出前にチェックリストで漏れがないか確認することをおすすめします。入管のウェブサイトに掲載されている「提出書類一覧表」を活用してください。
2回目以降はテンプレート化する
1人目の申請で作成した書類をテンプレートとして保存しておけば、2人目以降の申請は大幅に効率化できます。特に「特定技能所属機関の概要書」「支援計画書」は使い回しが可能です。
よくある質問(FAQ)
Q. 申請中に外国人は働けますか?
変更許可申請中の場合、現在の在留資格に基づく活動は継続できます(例:留学生はアルバイト可能)。ただし、変更許可が下りるまで特定技能としての就労はできません。
Q. 不許可になった場合、再申請は何回までできますか?
回数の制限はありません。不許可理由を解消した上で何度でも再申請できます。ただし、短期間に同じ理由で繰り返し不許可になると、審査が厳しくなる傾向があります。
Q. 申請から許可まで、外国人の入社日はどう決めればいいですか?
認定証明書交付申請の場合は3ヶ月以上、変更許可申請の場合は2ヶ月以上の余裕を持って入社日を設定してください。繁忙期(3〜4月)は審査が遅れる傾向があるため、さらに余裕を持たせることをおすすめします。
まとめ
特定技能の在留資格申請は、必要書類が多く複雑ですが、流れを理解し、よくある不備を事前に把握しておけば確実に許可を取ることができます。初回は行政書士への依頼を推奨しますが、2回目以降はテンプレートを活用して自社申請に切り替えることも可能です。
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