特定技能「飲食料品製造業」の採用ガイド|対象業務・要件・採用方法【2026年版】
特定技能「飲食料品製造業」の採用ガイド|対象業務・要件・採用方法【2026年版】
飲食料品製造業は、特定技能16分野の中で最も受入れ人数が多い分野です。食品工場、弁当・惣菜の製造、水産加工、パン・菓子製造など、幅広い業種が対象となっており、全国各地で活用が進んでいます。
一方で、よく混同される「外食業」との違いや、対象業務の範囲については正しく理解されていないケースが多く見受けられます。
この記事では、飲食料品製造業の特定技能について、対象業務の範囲、受入れ要件、費用、採用方法、そして2026年4月の外食業受入れ停止との関連まで解説します。
特定技能「飲食料品製造業」の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 在留期間 | 1号:通算5年 / 2号:上限なし |
| 雇用形態 | 直接雇用のみ(派遣は不可) |
| 受入れ見込み数 | 8万7,200人(2024年〜2029年の5年間) |
| 受入れ人数の上限 | 常勤職員の総数まで |
| 特定技能2号 | あり(2023年6月に追加) |
飲食料品製造業と外食業の違い
この2つは別の分野として区分されています。
- 飲食料品製造業 — 食品工場・加工場で食料品を「製造・加工」する業種。スーパーのバックヤード(惣菜調理)も含まれる
- 外食業 — レストラン・居酒屋・カフェなど、お客さんに直接料理を提供する業種
重要:2026年4月以降、外食業の特定技能1号は新規の受入れが停止されています。 すでに在留している外国人は引き続き就労可能ですが、新規の採用はできません。一方、飲食料品製造業は引き続き受入れ可能です。外食業の受入れ停止の詳細は下記のコラムをご覧ください。

対象となる業務の範囲
飲食料品製造業の特定技能で従事できる業務は以下の通りです。
主たる業務:
- 飲食料品の製造・加工(食肉加工、水産加工、野菜加工、パン・菓子製造、弁当・惣菜製造、乳製品製造、調味料製造 等)
- HACCPに基づく衛生管理
付随する業務(主たる業務とあわせて行う場合に限り可能):
- 原料の調達・受入れ
- 製品の納品
- 清掃・洗浄
- 事務(在庫管理等)
対象外の業務:
- 酒類の製造(酒税法上の「酒類製造業」は対象外)
- 接客・配膳(これは「外食業」の業務)
対象となる事業所の例
- 食品工場(冷凍食品、レトルト食品、缶詰等)
- 水産加工場
- 弁当・惣菜の製造工場
- パン屋・菓子工場(製造がメインの場合)
- スーパーマーケットのバックヤード(惣菜の調理・パック詰め)
- セントラルキッチン
受入れ要件
外国人側の要件
以下のいずれかを満たす必要があります。
パターン①:試験合格
- 飲食料品製造業の技能測定試験に合格
- 日本語能力試験N4以上 または JFT-Basic合格
パターン②:技能実習からの移行
- 食品製造関連の技能実習2号を良好に修了(試験免除)
企業側の要件
- 食品衛生法に基づく営業許可を取得していること
- 飲食料品製造業の協議会に加入すること(初回受入れ後4ヶ月以内)
- その他、特定技能共通の要件を満たすこと
建設業と異なり、JAC加入やCCUS登録は不要です。そのため、他の分野と比べて手続きがシンプルで、受入れのハードルは比較的低いと言えます。
費用の目安
初年度の費用シミュレーション(1名・国内採用の場合)
| 費用項目 | 金額 |
|---|---|
| 人材紹介手数料 | 10万〜30万円 |
| 在留資格申請費用(行政書士依頼) | 5万〜15万円 |
| 登録支援機関委託費(12ヶ月分) | 24万〜48万円 |
| 合計 | 約39万〜93万円 |
建設業のようなJAC受入負担金がないため、他の分野と比べて初年度コストは抑えられます。

採用から入社までの流れ
- 協議会への加入確認・人材紹介会社への依頼(2〜3週間)
- 候補者の選定・面接(1〜2ヶ月)
- 雇用契約の締結・支援計画書の作成(2〜3週間)
- 在留資格の申請(審査1〜3ヶ月)
- 入社・事前ガイダンス・生活オリエンテーション
建設業と比べて受入計画の事前認定が不要なため、最短3〜4ヶ月で就労開始が可能です。
飲食料品製造業で外国人を受入れるメリットと注意点
メリット
- 人材プールが大きい — 16分野中最多の受入れ人数。試験の実施回数も多く、合格者が豊富
- 技能実習からの移行者が多い — 食品製造系の技能実習修了者は試験免除で移行可能。即戦力として期待できる
- 手続きがシンプル — 建設業のようなJAC加入・受入計画認定が不要
注意点
- 夜勤・交代制シフトへの対応 — 食品工場は24時間稼働が多いため、夜勤の可否や頻度について事前に合意しておく
- HACCPへの理解 — 衛生管理の基本ルールを外国人にも十分に教育する必要がある
- 外食業との業務区分に注意 — 製造がメインでも、店頭での接客が業務の大部分を占める場合は「外食業」に該当する可能性がある
よくある質問(FAQ)
Q. スーパーの惣菜コーナーは飲食料品製造業に該当しますか?
はい、スーパーマーケットのバックヤードで惣菜の調理・パック詰めを行う業務は「飲食料品製造業」に該当します。ただし、同じスーパーでも店頭でお客さんに直接料理を提供する業務(デリカテッセン等)は「外食業」に分類される場合があるため、業務内容の確認が必要です。
Q. 外食業が受入れ停止になったのに、飲食料品製造業は大丈夫ですか?
はい、飲食料品製造業は引き続き受入れ可能です。外食業の受入れ停止は、外食業の受入れ見込み数の上限に近づいたことが理由であり、飲食料品製造業には影響しません。
Q. 飲食料品製造業から外食業への転職は可能ですか?
2026年4月以降、外食業の新規受入れが停止されているため、飲食料品製造業から外食業への在留資格変更はできません。逆に、すでに外食業で在留している特定技能外国人が飲食料品製造業に転職することは可能です。
まとめ
飲食料品製造業は特定技能の中で最も受入れ人数が多く、手続きもシンプルな分野です。外食業の受入れ停止により、食品関連の人材確保は飲食料品製造業がますます重要になっています。
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