特定技能2号とは?対象分野・1号との違い・移行条件を完全解説【2026年版】

特定技能2号とは?対象分野・1号との違い・移行条件を完全解説【2026年版】

特定技能2号は、特定技能1号よりも高い技能レベルを持つ「熟練人材」に与えられる在留資格です。最大の特徴は在留期間の上限がないこと。1号の通算5年とは異なり、更新を続ける限り日本で働き続けることができ、家族を呼び寄せることも可能です。

2023年6月に対象分野が2分野から11分野に大幅拡大されて以降、2号の在留者数は急増しています。2025年6月末時点で約3,073人が特定技能2号で在留しており、半年前の約832人から3.7倍に増加しました。

この記事では、特定技能2号の制度概要、1号との違い、対象分野、移行条件、そして企業にとってのメリットを解説します。


目次

特定技能1号と2号の違い

比較項目特定技能1号特定技能2号
技能レベル相当程度の知識・経験熟練した技能
在留期間通算5年上限なし(更新制)
家族帯同不可可能(配偶者・子)
義務的支援必要(10項目)不要
登録支援機関への委託必要(自社実施も可)不要
永住権の申請要件を満たしにくい要件を満たしやすい
対象分野16分野11分野(介護を除く)

2号の最大のメリットは「義務的支援が不要」になることです。つまり、登録支援機関への月額委託費(2万〜4万円/名)がゼロになります。長期雇用を前提にすると、このコスト削減効果は非常に大きいです。


特定技能2号の対象分野(11分野)

2023年6月の閣議決定により、2号の対象分野は2分野(建設・造船)から11分野に拡大されました。

対象分野2号在留者数(2025年6月末)
建設約1,350人(最多)
飲食料品製造業約650人
外食業約350人
工業製品製造業約280人
農業約150人
漁業少数
ビルクリーニング少数
自動車整備少数
航空少数
宿泊少数
造船・舶用工業少数

介護分野は2号の対象外です。 介護には別途「在留資格『介護』」があり、介護福祉士の国家資格を取得すれば在留期間の上限なしで働けるため、2号を設けていません。


2号への移行条件

共通の条件

すべての分野に共通する移行条件は以下の通りです。

  1. 各分野の技能試験に合格すること — 1号より高い技能レベルの試験(技能検定1級相当 等)
  2. 実務経験があること — 分野によって求められる経験年数・内容が異なる

分野別の試験・経験要件の例

分野試験実務経験
建設技能検定1級 または 同等の試験班長(職長)としての実務経験
飲食料品製造業飲食料品製造業特定技能2号技能測定試験2年以上の実務経験
外食業外食業特定技能2号技能測定試験2年以上の実務経験+複数の外国人材を指導した経験
農業農業技能測定試験(2号用)2年以上の実務経験+現場管理の経験

重要: 2号の試験は1号の試験よりも難易度が高く、合格率は低い傾向にあります。企業側が試験対策の学習時間を確保したり、学習教材を提供したりするなどのサポートが、移行成功のカギを握ります。


企業にとっての2号のメリット

① 在留期間の上限がなくなる

1号は通算5年で在留期間が満了しますが、2号に移行すれば更新を続ける限り日本で働き続けられます。「5年で帰国されてしまう」という課題が解消され、長期的な人材育成が可能になります。

② 義務的支援が不要になる

2号の外国人には義務的支援を実施する必要がありません。そのため、登録支援機関への月額委託費(2万〜4万円/名)が不要になります。年間にすると24万〜48万円/名のコスト削減です。

③ 熟練人材を確保できる

2号に移行するには高い技能レベルが求められるため、2号の外国人は「熟練した即戦力」です。指導的な立場で他の外国人材を教育する役割も期待でき、組織全体の生産性向上につながります。

④ 永住権の取得要件を満たしやすくなる

2号は在留期間の上限がないため、永住権の取得要件(原則10年以上の在留)を満たしやすくなります。永住権を取得すれば在留資格の更新手続きが不要になり、企業の事務負担も軽減されます。


2号への移行を見据えた採用戦略

2号への移行は、外国人本人の努力だけでなく企業側のサポートが不可欠です。以下の取り組みを行うことで、移行率を高められます。

入社時にキャリアパスを提示する

「1号で5年間働いた後、2号に移行すれば永続的に日本で働ける」「家族を呼び寄せることもできる」というキャリアパスを入社時に明示することで、外国人のモチベーションと定着率が向上します。

試験対策の学習支援を行う

2号の技能試験は難易度が高いため、企業側が学習時間の確保や教材の提供、模擬試験の実施などでサポートすることが重要です。試験対策講座を提供している外部サービスの活用も検討してください。

日本語学習の機会を提供する

2号の試験は日本語で実施されるものが多いため、日本語力の向上も試験対策の一環です。オンライン日本語学習ツールの導入や、日本語教室の費用補助など、継続的な学習支援が効果的です。


よくある質問(FAQ)

Q. 特定技能2号から永住権は取得できますか?

要件を満たせば可能です。永住権の取得には原則として10年以上の在留が必要ですが、特定技能2号は在留期間に上限がないため、この要件を満たしやすくなります。ただし、永住権の審査では在留期間以外にも素行要件や生計要件が確認されます。

Q. 1号から2号への移行に在留資格変更の申請は必要ですか?

はい、2号への移行には入管への在留資格変更許可申請が必要です。試験合格証明書、実務経験を示す書類、雇用契約書などを提出します。行政書士に依頼する場合は5万〜15万円程度の費用がかかります。

Q. 2号に移行した外国人が転職することは可能ですか?

はい、1号と同様に同一分野内であれば転職が可能です。2号は即戦力の熟練人材であるため、他社からの引き抜きリスクもあります。適正な報酬と良好な職場環境を維持することが定着のカギです。


まとめ

特定技能2号は、在留期間の上限なし、家族帯同可能、義務的支援不要と、企業・外国人双方にとってメリットの大きい在留資格です。1号からの移行を見据えた計画的な人材育成が、長期的な人材確保の成否を分けます。

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